虹に包まれた神戸 その舞台裏も捉えた「神様が海を渡るよう」

2020/09/11 10:55

明石海峡付近を移動する雨柱=6日午後2時55分、神戸市中央区から望む(撮影・金居光由)

 台風10号接近中に兵庫県の淡路島から撮影した、虹に包まれる神戸の写真。インターネット上で予想以上の反響を呼んだその光景を、虹の反対側の神戸・三宮からも本紙の元写真部員(現・阪神総局長)が捉えていた。写真と動画からは、虹発生の“舞台裏”が確認できる。 関連ニュース 台風10号が近づく直前、神戸が虹に包まれた 5分間の幻想的な光景 あの雲何に見えた? リアル「火の鳥」反響ぞくぞく “360度の虹”現れる 兵庫・城崎温泉

 虹を撮影したのは6日午後2時55分。台風取材のため神戸から車で明石海峡大橋を渡った直後に気付き、最寄りのサービスエリアから薄れて消える前に辛うじて1枚だけ撮影することができた。
 ちょうどその時、虹を挟んで反対側の三宮で台風の動きを記録しようと元写真部員もカメラを構えていた。同時刻に撮影した写真からは、局地的に強い雨が降る「雨柱(あめばしら)」に光が差して虹が発生したことがうかがえる。同時に撮影した動画でも強い雨が柱状になって明石海峡を横断する一部始終を確認できた。神秘的な光景を「神様が海を渡るようだった」と振り返った。
 ツイッターに投稿した虹の写真は、新海誠監督の映画「天気の子」の監修で知られ、気象災害をもたらす雲の仕組みを研究する気象庁気象研究所(茨城県つくば市)研究官の荒木健太郎さんがリツイート(転載)するなど話題になった。(吉田敦史)

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