藤井二冠、木村前王位の封じ手用紙、オークションへ 3局分、収益は豪雨被災地へ

2020/09/11 11:29

王位戦第3局で封じ手が入った封筒に署名をする藤井聡太棋聖=神戸市北区有馬町、旅館「中の坊瑞苑」

 日本将棋連盟は11日、藤井聡太二冠(18)が最年少王位を獲得した第61期王位戦7番勝負(神戸新聞社主催)で記された封じ手用紙3局分をオークションサイト「ヤフオク!」に出品する、と発表した。14~20日に特設ページで申し込みを受け付け、収益金は7月に九州地方を襲った豪雨災害の被災地へ送られる。 関連ニュース 【写真】封じ手が入った封筒を持って対局室に入る木村一基王位と藤井聡太棋聖 藤井棋聖に3連敗 追い込まれた木村王位が終局後、露天風呂で打ち明けた思い ひふみん「私は天才、藤井は秀才」

 封じ手は、2日制の対局で1日目終了の際、手番の棋士が次の指し手を紙に書き、翌日の再開時まで封をして立会人に預けておく仕組み。一方の対局者が次の手を一晩中考える不公平を避けるために行われ、通常は同じものを2部作る。
 今回は第2局で、木村一基前王位(47)が被災地支援のチャリティーオークションなどを想定し、もう1部多く作ることを提案した。第3局以降も毎局、1部多く作ることが決まった。
 第2、4局は藤井二冠が、第3局は木村前王位が指し手を記し、封筒には両者と立会人の直筆署名が記されている。藤井二冠の肩書は第2局が「七段」、第3、4局が「棋聖」となっており、いずれも人気を集めそうだ。
 オークションの開催は14日正午~20日午後9時。収益金は西日本新聞民生事業団に送られる。(井原尚基)

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