12日開幕、山上の芸術祭「六甲ミーツ・アート」

2020/09/11 18:00

六甲山で見られる風景を描き込んだTシャツを並べた大阪府立天王寺高校美術部の作品=11日午前、神戸市灘区六甲山町

 六甲山を舞台にした毎秋恒例の芸術祭「六甲ミーツ・アート」(阪神電鉄など主催)が12日幕を開ける。神戸市灘区の六甲ガーデンテラスや安藤忠雄さん設計の「風の教会」など12会場に、44組の美術家らのユニークなオブジェやインスタレーション(空間芸術)を展示。11日には現地で関係者向けの内覧会があった。(堀井正純) 関連ニュース 消しゴムカス、粘土代わりに立体アート 悲恋伝説から着想し物語に 「まだやってる」自虐キャッチコピーの大型商業施設ペア 老朽化で雨漏りも 虎党アイドルが阪神の躍進支える?登場曲に採用で勝率10割

 芸術祭は観光振興などを目的に2010年にスタート。今年はコロナ禍のため一時は開催が危ぶまれたが、野外アート中心でもあり実現にこぎつけた。「こんな時期だが、アートに触れてもらえる場をつくりたかった」と総合ディレクターの高見沢清隆さん(63)。ドイツや韓国の美術家は来日できず、リモートの指示で作品を設置した。屋内作品の鑑賞は入場を制限する場合もある。
 六甲山カンツリーハウスの芝生の丘には、大阪府立天王寺高校美術部によるTシャツアート100枚が風にはためき波のよう。シャツにはケーブルカーやユリなど、六甲山ゆかりのモチーフが描かれている。
 六甲高山植物園の森の中には、人間の「鼻」のオブジェが出現。木の彫刻で作品名は「爽快な空気」。鼻だけが地面に横たわり、不思議な印象だが、マスク着用を余儀なくされている今、新鮮な空気を呼吸することの喜びについても考えさせる。地元神戸の芸術家グループ「C.A.P」は、10年近く使われていないホテルの別館全体を作品化。客室それぞれに個性的な空間を創造している。
 今年は、六甲山上のほかに、有馬温泉やJR新神戸駅も別会場となり、作品が展示されている。
 11月23日まで。9月17、24日は休み。当日券は中学生以上2500円、4歳~小学生1000円。インフォメーションTEL078・891・0048

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