神戸市除く生活保護の不正受給 県内で約4億円 

2020/09/29 21:04

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県は29日、2019年度の生活保護の不正受給(神戸市を除く県内市町)が、1089件、計3億9649万円に上ったことを明らかにした。近年は件数、金額とも減少傾向にあるが、県は「制度の信頼性を保つため厳正に対処したい」としている。 関連ニュース 【独自】生活保護申請時に財布の中身確認 三重県鈴鹿市、1円単位で 生活保護原告ら、全額補償を要求 専門委でヒアリング 【生活保護訴訟】救済範囲の縮小懸念 謝罪もなし、深まる溝

 同日の県議会で、自民党の川部宣宏議員(神戸市長田区選出)の一般質問に答えた。
 県によると、過去5年間では、金額は2015年度の5億8654万円、件数は16年度の1600件がピークで、その後は減少が続く。19年度は、金額、件数ともピークに比べ3割以上減り、県は収入や資産の調査、家庭訪問による生活実態の確認の徹底などが奏功したとする。
 不正の内容をみると、19年度は収入の無申告や過少申告が590件で、過半数を占めた。県は、所管する福祉事務所に警察OBを配置。暴力団情報の共有などで不正受給防止に努めている。(藤井伸哉)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ