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柔道部員2人に対する体罰が行われた武道場=13日午後、宝塚市長尾町、宝塚市立長尾中学校(撮影・村上貴浩)
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柔道部員2人に対する体罰が行われた武道場=13日午後、宝塚市長尾町、宝塚市立長尾中学校(撮影・村上貴浩)

 兵庫県宝塚市立長尾中学校で柔道部の男性顧問が1年生の男子部員2人に柔道技で重軽傷を負わせた事件で、傷害容疑で逮捕された同校教諭(50)が技をかけている際、被害部員から3度の謝罪があったにもかかわらず、暴行を続けたことが13日、同市教育委員会への取材で分かった。その被害生徒は体罰を受けた直後に自宅へ逃げ帰っており、保護者からの訴えで事件が明らかになったという。

 逮捕容疑は9月25日午後、部活動中に柔道技をかけるなどして部員(12)に背骨を折る全治3カ月の重傷、別の部員(13)に首などに軽傷を負わせた疑い。

 市教委によると、教諭は、部員2人が同部OBから差し入れのアイスキャンディーを勝手に食べたとし、校内武道場で「練習」と称して暴行を始めた。

 その最中、重傷を負った生徒は「アイスを食べてごめんなさい」と3度謝ったが、教諭は「今頃言っても許さん」と言い、背負い投げや絞め技を繰り返したという。失神した部員をビンタで起こして暴行が繰り返され、「30分ぐらい続いた」との証言もあるという。

 その後、軽傷を負った男子部員への暴行に移行。掛けている眼鏡を「外せ」といい、恐怖を感じた部員が「嫌だ」と言ったが無理に外させ、寝技で首など複数箇所に全治7日の挫傷を負わせた。

 当時、道場には他に40代の男性副顧問と部員10人がいたが、副顧問は恐怖のため傍観していた。他の部員は「怖かった」「先生も止めてくれなかった」などと話しているという。

 市教委によると、教諭は過去に3度、別の中学校での体罰によって懲戒・訓告の処分歴があった。2013年10月には生徒に頭突きをして鼻骨骨折を負わせ、減給10分の1(3カ月)となっていた。現在は生徒指導を担当しており、同校の田中誠校長は「普段は物腰丁寧だが、衝動的になる部分があったかもしれない」としている。

 柔道部は9月30日から活動停止中。市教委は既に県教育委員会に報告した。「教職員の法令順守の取り組みが不十分だった」としている。(大盛周平)

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