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劇団道化座「母の肖像」の稽古風景=神戸市灘区岩屋中町4
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劇団道化座「母の肖像」の稽古風景=神戸市灘区岩屋中町4
「母の肖像」初演の舞台写真(1999年)
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「母の肖像」初演の舞台写真(1999年)

 激動の昭和期、女手一つで病弱な息子を守り育てた母の半生を舞台化した「母の肖像」を、神戸の老舗劇団・道化座が11月13、14日、西宮市の県立芸術文化センターで上演する。昨年9月に亡くなった同劇団の前代表、須永克彦の追悼公演。「戦後の復興期、コロナ禍の現代。何があっても私たちは生きてきたし、これからも生きていく。その力になるような作品を」と劇団員は稽古に熱を込める。

 須永は神戸市兵庫区出身で、1960年に道化座へ入団し、演出は170作品、出演は200作品を数える。また「渡辺鶴」名義で約40本の劇作も手がけ、日常の中のドラマをぬくもりのある筆致で描いた。

 95年の阪神・淡路大震災で同市灘区の稽古場兼自宅を焼失。翌96年には震災をテーマにした創作劇「生きる」シリーズに取り組み、被災地で奮闘する人々の姿を舞台に乗せて高く評価された。昨年、病のため80歳で死去した。

 「母の肖像」は99年に始めた新「生きる」シリーズ6作品の一つで、須永の自伝的な作品という。

 -戦後間もなく父を亡くした新吉は、母政代と借家暮らし。母は明治生まれで、父の残した借金を返すため朝から晩まで働きづめだった。政代が70歳の時に新吉は家庭を持ち、ようやく落ち着いたと思った翌年、政代に認知症の症状が出始める…。

 苦労して自分を育ててくれた母への挽歌、という趣の作品。道化座の現代表で須永の妻の馬場晶子(筆名・おおやかづき)は、再演にあたってラストシーンを書き換えた。「須永はもっと、母に対する思いを語りたかったはず」。今回は演出も手がけ、「須永の戯曲は軽妙洒脱なところが魅力の一つ。重いテーマでもどこかに軽やかな笑いがある。そんな面を表現できるように」と意気込む。

 13日午後7時、14日午後2時開演。前売り3千円(学生千円、ペア5千円)、当日各500円増し。同劇団TEL078・803・2458

(溝田幸弘)

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