芦屋市職員「ハラスメント受けた」17・6% 市が調査結果公表
2020/10/08 21:52
芦屋市役所=芦屋市精道町
兵庫県芦屋市の男性幹部の職員に対するパワーハラスメントを市ハラスメント調査委員会が認定した問題を受け、同市は7月に全職員向けにハラスメント実態把握調査を行い、17・6%の職員がハラスメントを受けたと回答したと、8日の市議会総務常任委員会で公表した。伊藤舞市長は「一日でも早く安心して働ける職場づくりをしたい」と述べた。
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対象は休職中の職員などを除く1620人で、回答を得られたのは約6割。回答者全体の17・6%、163人の職員が2018年度以降「強い口調でしっ責する」「卑猥な冗談を交わす」などのハラスメントを上司らから受けたと答えた。一方でハラスメントをしたと答えたのは19人にとどまった。
市は、厚生労働省が16年度に実施した民間企業対象の調査で、32・5%がパワハラを受けたと回答したことに触れ「比較すると高い値ではない」と報告。これに対し、複数の市議が「行政のハラスメントへの意識が低い」などと指摘した。
自由記述では「トップ、幹部職員が部下の意見に耳を傾ける環境がない」「担当課の適切な対応が望めず、被害者はハラスメントに耐え続けるか退職するかの選択しかない」などと窮状を訴える声も寄せられた。
結果を受け、伊藤市長は「職員の積み重なっていた不信感を払拭し、心のドアを開けてもらえるよう苦心したい」と話した。(名倉あかり)