兵庫県クレー射撃協会補助金不正 県体育協会が補助金凍結方針
2020/10/09 07:00
兵庫県クレー射撃協会(神戸市須磨区)が、支給された県の補助金の一部約90万円を不適切に使用したとして、県体育協会などが8日、神戸市中央区で会見し、再発防止を図る考えを示した。また本年度は県クレー射撃協会への補助金を凍結する方針も明らかにした。(斉藤絵美)
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県体育協会によると、県は2014~17年度の4年間に、国民体育大会に出場する候補選手が練習で使う会場費や合宿費などとして、県クレー射撃協会に計320万9千円を支給。一部の選手が内部告発し、県体育協会が調査したところ、89万2969円分の支出内容が確認できなかった。
例えば、「練習会と合宿費」として約104万円の補助金を支給したが、選手に分配したことを示す証拠は約93万円分しか確認できなかった。当時のクレー射撃協会の会長は「補助対象外と知らず選手の育成や競技の啓発などにも使った。私的流用はしていない」と話したという。
県体育協会は9月末に不適切な支出分の返還を命じ、既に納付された。加算金(45万2700円)は近く支払われるという。
県体育協会は再発防止策として、7月末に各競技団体の担当者を集め、補助金の処理に関する研修会を実施。監査や適切な会計帳簿の整理などを求めていく。
一方、県クレー射撃協会は当時の会長を含め執行役員全員が昨年7月に刷新された。難波克哲(なんばかつのり)・現会長(57)は「新しい執行部で会計を透明化していきたい」としている。