市議「とことんいくで」と市職員に威圧的言動など 姫路市が「不当要求行為の恐れ」認定

2020/10/09 18:20

黒川優副市長(左)に申し入れ書を手渡す石堂大輔副議長=9日午後3時半ごろ、姫路市役所

 兵庫県姫路市議会の議員が市職員を威圧的な言動で叱責したり、その職員を異動させるよう求めたりしたとして、市側が職員倫理条例に基づき「不当要求行為の恐れ」と認定していたことが9日、市への情報公開請求などで分かった。市議会は「『恐れ』ではなく明らかに不当要求だ」として同日、議長名で市に再調査を申し入れた。 関連ニュース 市議がセクハラ?「足のツボを教えただけ」同僚の女性市議「屈辱的だった」 「えらそうに指導するな」上司に暴言の市職員を停職 障害ある生徒に「これぐらいのこともできないのか、あほか」女性教諭が体罰や暴言

 市職員は倫理条例に基づき、議員や市民からの要望内容を全て記録している。その内容が「激しく社会性を逸脱した言動」だった場合に「不当要求」と認定されるが、今回はその恐れがある行為と分類された。
 記録によると市議は2019年6月、特定の公園のフェンスについて高さを上げるよう建設局職員に要望。その対応に不満を抱き、同局や総務局の幹部らを呼び出して担当職員を異動させるよう要求したほか、「適当なこと言うてあしらいよったら、わしもとことんいくで」「(この市議に対しては)気いつけてもの言えよ、ぐらいのこと職員に通知出しといて」などと発言したという。
 また18年にも「特定業者を事業の応募資格者から除外することを求めた」として「恐れ」と判断された。
 こうした言動を問題視した複数の会派が、再調査を求める考えで一致。「威圧的な言葉を並べて職員の公正な職務を妨害したのは言語道断。全容を解明すべき」として、石堂大輔副議長が黒川優副市長に申し入れ書を提出した。(井沢泰斗)

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