神戸市が勘違い、財務省の土地に使用許可 14年半にわたり民間企業に
2020/10/12 21:11
神戸市役所=神戸市中央区
神戸市中央区小野浜町の新港東ふ頭にある財務省の土地約2千平方メートルについて、神戸市が自ら管理する土地と勘違いし、14年半にわたって民間企業に使用許可を出していたことが分かった。会計検査院が財務省に指摘して発覚。市と財務省は4月に賃貸借契約を結び、過去にさかのぼって賃貸料相当額の約4千万円を支払った。
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市港湾局によると、2005年9月から今年3月の間、民間企業2社に使用許可を出していた土地の一部で、輸出車の保管場所として使われていた。周辺一帯は国土交通省が所管する港湾施設で、市が無償で管理委託を受けており、使用許可を出した民間業者から使用料を徴収している。
同局によると、かつては港湾施設だった土地が何らかの理由で、財務省の所管に移ったとみられる。1995~97年には、市が近畿財務局から土地を借りた記録が残っていたが、詳しい経緯は分からないという。
神戸市の担当者は「書類で場所を確認していれば防げた」と謝罪。「周辺で埋め立てやトンネル工事が続き、財務省の土地があるという認識がなくなってしまったのではないか」としている。(長谷部崇)