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 兵庫県宝塚市立長尾中学校の柔道部顧問による傷害事件を受け、神戸新聞社が教員体罰に関するアンケートを実施した。体罰を実際に受けた人(体験者)と、子どもが体罰を受けた親の回答を比べると、体罰の現場は「授業中」から「部活動中」に移り、「殴る」といった直接体罰よりも特定の姿勢を長時間続けさせるなどの間接体罰が増えていた。(風斗雅博)

■間接体罰が増加

 体罰は、懲戒の内容が身体を侵害するものや肉体的苦痛を与えるようなものと定義され、学校教育法第11条で禁止されている。

 アンケートでは体罰体験者の69%が直接体罰だったとし、間接体罰は18%にとどまる。子どもが体罰を受けた親の回答は、直接体罰が20ポイント減の49%、間接体罰は19ポイント増の37%だった。

 体罰の場所にも変化があり、体験者の場合は授業中が45%で最も多く、その後に部活動中の31%が続いたが、子どもが受けた人の場合は、54%が部活動中、25%が授業中になって逆転していた=グラフ【1】。

■子どもには許せない

 受けた体罰を指導の一環と思うかどうか。体験者に尋ねると「思う」としたのは36%で、「普段の信頼関係ができていればしつけと言える」といった回答が目立った。一方、子どもが受けた場合、体罰を指導と思うとした人は22%と体験者より14ポイント減り、指導と認めない人は67%で17ポイントも増えた=グラフ【2】。

 体罰をした教員の厳罰化は進んでいるが、現状の処分の軽重を尋ねると、57%は「もっと重くすべき」と回答。「現状のまま」の37%、「もっと軽くすべき」の7%を大きく上回った。

 (グラフは四捨五入のため、合計が100%にならない場合がある)

【調査方法】神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」や読者クラブ「ミントクラブ」を通し10月下旬にインターネットで呼び掛け、1486人が回答した。10代(46人)▽20代(194人)▽30代(144人)▽40代(394人)▽50代(322人)▽60代(226人)▽70代以上(156人)▽年齢無回答(4人)。

◆自由記述から◆

 【自身が受けた体罰】

 播州地域の20代男性 体罰で自分の直すべき部分が分かった。それまでの指導で理解すべきだったが、未熟だったために理解できないままでいた。体罰がなければ私は現在とは違う人格であった。

 神戸市の20代男性 より良いプレーをするためにはミスをしないための練習を積むべきで、過度の走り込みや暴力は意味がない。競技で負けたくないという気持ちを植え付けるなら、もっと良い方法があるはず。

 播州地域の50代女性 わきまえた体罰は必要。中学の先生は必要に応じて頬をたたいたり廊下に立たせたりしたが、それは必要な指導だったと思える信頼関係があったし、その指導はありがたいものだった。

 阪神間の40代女性 体罰を受けた時の足やお尻の痛さは忘れられても、あのときは苦しかった。なぜそこまでやらないといけなかったのか。体罰のシーンの再現などを見たり、思い出したりすると胸がざわつく。

 【子どもへの体罰】

 神戸市の60代男性 たいした体罰ではなかったので、どうするかは子どもの判断に任せた。指導全体を見ても行き過ぎとまでは感じなかった。ただ、部活動を生きがいとしているような教員はいらない。

 阪神間の40代女性 恐怖や痛みを与えることは人権の侵害であり、教育とは真反対のもの。教育とは知識教養だけでなく心を育てること。たたかれて怖い、痛いからしない-では物事の本質は教えられていない。

 神戸市の40代女性 わが子の教員は(体罰をしてでも)「ならぬものはならぬのです」と教えてくれた。保護者にどう思われるかという理由で何もしないのが当然の現代に、そのような教員はありがたかった。

 播州地域の50代女性 宿題を遅れて出したら本で頭をたたかれた。それがきっかけで不登校になった。高校生の今も学校嫌いでほとんど行っていない。1回の体罰で人生が変わってしまう子どももいる。

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