冬の料理を引き立たせるユズの出荷が、産地の兵庫県姫路市安富町で最盛期を迎えている。ゆず湯を楽しむ冬至に向けた注文も多く、色鮮やかな実が次々と集荷場に集まっている。(小林良多)
旧安富町では1991年から特産品化の動きが本格化し、現在は約50軒の農家が計8ヘクタールで生産。安富ゆず組合はジャムやゆず茶に加工して販売するほか、果実や無添加果汁を食品メーカーなどに納めている。
今年は夏の猛暑が影響して収穫が10日ほど遅れたが、収量は昨年の約60トンを上回る見込み。来月21日の冬至には神戸市内の銭湯などでゆず湯に使われる。
同組合代表理事の横野正雄さん(77)は「尻上がりにできが良くなった」と納得の表情。「霜が降りるまでが収穫の勝負」といい、連日作業に精を出している。同組合TEL0790・66・2801
