国連のSDGs拠点 アジア初、神戸にオープン

2020/11/06 12:46

アジア初拠点の開設でテープカットする(右から)井戸敏三知事、UNOPSのGIC責任者ヨナス・スヴェンソン氏、久元喜造神戸市長=6日午前、神戸市中央区浪花町(撮影・後藤亮平)

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて起業家の力を集める国際拠点が6日、神戸市内にオープンした。SDGsで掲げる課題のうち、地球温暖化など気候変動への対処を初回の育成テーマに設定。国内外の新興企業が持ち寄った技術やサービスを選りすぐり、国連事業への採用を目指す。 関連ニュース 兵庫県、温室ガス2050年ゼロ 計画前倒し 再生エネ、EV後押し 全米一住みたい街と神戸 “橋渡し”突き動かすものは リバプールのピッチ、ヤンキースの照明、砂漠の砂で倉庫… 神戸の「新サッカー施設」どんな施設に?

 途上国支援などに取り組む国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS、ユノップス)が設けた「グローバル・イノベーション・センター(GIC)ジャパン」。アジア初、世界でもスウェーデンなどに続いて3カ所目の試み。
 開設場所は、三井住友銀行神戸本部ビル(神戸市中央区浪花町)内。兵庫県や神戸市、同銀行が進める起業家育成との相乗効果も期待される。
 6日午前の記念式典で、グレテ・ファレモUNOPS事務局長は「不平等を是正するために大胆なアイデアやイノベーションを生み出す環境が必要」とするビデオメッセージを寄せた。井戸敏三知事は「次の社会を作り上げる先頭を走ってほしい」とあいさつした。
 昨年11月、誘致が決定。世界各地で起きている水害や干ばつを踏まえ、「テクノロジーを用いた強靱(きょうじん)なインフラを作り、気候変動への対処を強化する」とするテーマで起業家を募集。98カ国・地域から624社が応募した。
 最終選考に残った国内6社、海外19社はそれぞれ、廃棄物処理やエネルギー、農業、水資源などの事業計画を提案した。午後のオンライン発表会で5社程度を決める。ソニーが育成支援に協力し、最長1年間かけて試作などを重ねる。(横田良平)

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