松本隆さん「『雨のウェンズデイ』はリアルな体験入ってる」 活動50周年ライブで創作裏話

2020/11/10 18:38

配信ライブに出演した松本隆さん(左)と寺門孝之さん(右)=神戸市中央区中山手通5(撮影・秋山亮太)

 「ルビーの指環」「赤いスイートピー」など多数のヒット曲を生んだ作詞家松本隆さん(71)の活動50周年を祝うライブとトークイベントが10日、神戸市中央区の「相楽園」であった。松本さんと画家寺門孝之さん(59)の対談や松本作品の演奏などを無観客でオンライン配信した。(堀井正純) 関連ニュース 「安室ちゃんは救世主」一大ブームのブーツ、被災の街甦らせる 戸田恵梨香さん「明石焼きは青春の味」 独占インタビュー ダルビッシュとの出会いはスーパー

 園内では、松本さんの詞の世界を、寺門さんが絵で表現した作品展「風街ヘブン」を開催中で、関連イベントとして企画された。
 神戸らしく港の汽笛の音で開幕。2部構成で、最初は松本さんと寺門さんが2人の神戸での出会いや、今回の作品展開催までの経緯などを振り返った。
 会場のモニターには「風立ちぬ」などの詞を基にした寺門絵画を映し、絵や詞の創作の裏話を披露。元タカラジェンヌ花野じゅりあさんが詞を朗読した。
 大滝詠一さんが歌った「雨のウェンズデイ」も絵にした寺門さんは「詞を読み直して気付いたんですが、松本さんの(自伝的)小説『微熱少年』の別れのシーンに重なりますね?」と質問。松本さんは「リアルな体験が入ってます」と明かした。松本さんの盟友で、10月に亡くなった作曲家筒美京平さんが曲を手掛けた「木綿のハンカチーフ」の詞も読まれた。
 第2部では歌手の二階堂和美さん、城領明子さんらが登場。コロナ禍に苦しむ、世界中の人々への応援歌として名曲「瑠璃色の地球」も歌った。この曲の歌詞について寺門さんは「僕らがつらいこと、厳しいことに遭うたび、ふと口ずさみ、救いとなってきた」と話した。最後に「松本先生、よくぞ神戸へ引っ越してきてくださいました。あらためてデビュー50周年おめでとうございます」とあいさつし、締めくくった。
 ライブの記録映像は、11日夕から視聴できる。2200円。問い合わせは美術画廊ギャルリ・ムスタシュTEL090・3287・2458

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