長野県飯島町(いいじままち)本郷のソバ畑で、近くの中島勝幸さん(52)が、神戸市須磨区の保育園児の飛ばした黄色い風船を見つけた。「お返事くれるとうれしいです」とのメッセージと園児たちの自画像が付いていた。約280キロ離れた場所から風に乗って届いた「幸せの黄色い風船」に、中島さんはびっくり。「おじさんも農業頑張ってるよ」と手紙を送るつもりだ。
飯島町は同県南部にあり、中央アルプスや南アルプスを望む人口約9300人の町。風船は10月22日に見つかった。中島さんが経営する会社の管理する畑で、ソバをコンバインで刈り取っていたところ、束ねられた風船が落ちていた。
メッセージの添え書きによると、風船の主は神戸市須磨区の北須磨保育センターの「星組」の園児たち。中島さんから信濃毎日新聞社に情報が寄せられた。
取材によると、星組は同保育センターの年長園児たち28人で、体育祭のあった10月18日に飛ばした。担任の鳥居祐希菜さん(21)が日本地図を見せて伝えると、園児たちは「そんなに遠くに行ったの?」と驚き、喜んでいたという。
冬には県内外の子どもにスキーを指導しているという中島さん。「ぜひ冬に遊びに来てほしい」と今後の交流に期待していた。(信濃毎日新聞社)
