兵庫県淡路市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生した問題で、兵庫県は3日、発生養鶏場の防疫措置を同日正午に完了したと発表した。これに伴い、周囲3~10キロの搬出制限区域は14日に解除する。島内7カ所の関係車両の消毒地点も25日までに順次解消する。
県は殺処分した鶏の焼却を続けるほか、定期的に鶏舎を消毒する。場内の完全な清浄化を確認し、発生養鶏場は早ければ2カ月程度で再開できる見通しという。
農林水産省の疫学調査チームは3日、発生養鶏場での調査概要をまとめた。それによると、鶏舎の壁に約3センチの隙間を確認したほか、関係者が「鶏舎内でネズミやスズメを見ることがあった」と説明したという。同省は感染経路の解明を続け、来年度にもまとめる今季の全国発生分の報告書に生かす。
環境省と県も同日、養鶏場の周囲10キロで実施した野鳥の調査結果を発表。ため池や海岸など14カ所を調べ、ウイルスの媒介役となる野鳥の死骸などは見つからなかったという。(山路 進)
