井戸知事が県議会で退任表明【発言詳細】(3)

2020/12/11 12:14

次の兵庫県知事選に出馬しないこと表明した井戸敏三知事=11日午前、神戸市中央区(撮影・秋山亮太)

 これらの課題に対しては、すでに「2030年の展望」において一定の方向づけをしていますが、さらに、2050年を目標とする新しい長期ビジョンの検討も本格化しています。 関連ニュース 井戸知事が県議会で退任表明 来年の知事選に立候補せず 井戸知事「後継、副知事が有力」 退任の可能性示唆 センチュリーに公用車変更「一度乗ってみて。知事車にふさわしい」 兵庫県知事会見

 このようにみてみると、まさに、これからは従来の延長線では対応できず、新たな発想とそれを実現する行動力、そして課題を的確に把握して進むべき方向を示す先見性が必要です。しかし、県民と遊離したものであってはなりません。県民と共に考え、取り組む姿勢が必要です。県政理念である「参画と協働」は引き続きベースにしてほしいと思います。
 「変革と挑戦」、これがこれからのキーワードです。

 私はすでに75歳を超えました。体力には自信がありますし、気力に衰えを感じているわけでもありません。しかし、知事として5期20年にならんとしています。1期ごとに県民の審判を得ているとはいえ、相当の期間でもあります。県庁という組織も若返らせなければなりません。活性化させねばなりません。
 新しい時代をつくる。これは新しいリーダーの元で創り上げるべきです。
 私は、これからの8カ月弱の任期いっぱい、これらの課題を新たな時代に引き継ぐための役割をしっかり果たしてまいります。ポストコロナ時代を先導する兵庫モデルに引き継いでいきます。

 議員各位をはじめ県民の皆さまには、どうか私のこの決意をお許しいただきますようお願いします。また、この私に変わらぬご支援をいただいたことに心から感謝します。
 議員の皆さまの変わらずのご指導、ご鞭撻(べんたつ)をお願いし、ご健勝(けんしょう)でのご活躍をお祈りして、ご挨拶(あいさつ)とします。

 令和2年12月11日
 兵庫県知事 井戸敏三

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