神戸の中学生、いじめ苦に自殺か 「重大事態」認定、第三者委設置へ
2020/12/16 21:21
神戸市教育委員会=神戸市中央区東川崎町1
神戸市立中学校の生徒が本年度、いじめを苦に自殺した可能性があることが分かったため、同市教育委員会は16日、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定し、第三者による調査委員会を設けると発表した。18日に初会合を開き、事案の背景を調べる。
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市教委によると、生徒が亡くなった後、遺族側から「いじめの可能性がある」と申し出があったため、市教委は重大事態として調査委の設置を決めた。亡くなった生徒の性別や年齢、自殺の時期は、遺族の要望により公表しないという。
調査委は、弁護士や教育学の専門家、精神科医ら5人で構成。同級生らへのアンケートを行い、結果を踏まえて検証していく。亡くなった生徒が通っていた学校は事案の内容や調査委ができることについて、生徒と保護者への説明を終えているという。
いじめが理由と疑われる生徒の自殺について調べる第三者委の設置は、同市垂水区で2016年10月、市立中学3年の女子生徒が自殺した問題を受け、市教委が同様の委員会を設けて以来になる。(斉藤絵美)