就職氷河期世代、AIで支援 神戸市が職業紹介システム
2020/12/25 11:25
神戸市役所=神戸市中央区
神戸市は、就職氷河期世代などを対象に、人工知能(AI)を活用した職業紹介システム「SODAMO(ソダモ)」の運用を始めた。無料通信アプリ「LINE(ライン)」で性格診断などを行い、利用者に適した企業を紹介する。(伊田雄馬)
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システムは、キャリアカウンセリング事業などを行う神戸のスタートアップ企業「コンパス」が内閣府の就職氷河期世代支援プログラムに基づき、開発。30代半ば~40代半ばの市内在住者や市内企業への就職希望者が主な対象となる。
市の試算では、市内在住の35~45歳の非正規労働者は約4万8千人。うち8千人は正規雇用を望んでいるという。市は本年度中に2500人の登録、25人ほどの就労につなげたい考え。
利用方法は、LINEでソダモを友達登録し、仕事に関する質問に答えると、AIが各利用者に合う仕事や企業を紹介。条件が合えば応募に進み、担当者の面接などを経て採用に至る。
同社の大津愛社長は「AIが客観的に判断し、より多くの機会を提供できる」と説明。企業側は利用者の性格や考え方が分かり、ミスマッチが減る。希望者はキャリアコンサルタントともやりとりできる。
現在、関西の約250社が登録。新型コロナウイルス感染拡大の影響で雇い止めになった人なども利用可能という。