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 阪神・淡路大震災直後に国と自治体が被災者に貸し付けた「災害援護資金」について、2019年8月の改正法施行以降の約1年半で、1500件以上が新たに返済免除となったことが15日、神戸新聞社のまとめで明らかになった。改正前の1年半(17年10月~19年3月)で返済免除は67件しかなかったが、法改正で低所得者や連帯保証人に免除対象が拡大されたことで、手続きが加速した。(藤井伸哉)

 阪神・淡路の災害援護資金は、1995年2~4月と同10月、県内13市で計5万6422件1308億7300万円を貸し付けた。

 当時は、被災者がまとまった現金を手にできる唯一の公的手段で、生活再建のため、この「借金」に頼らざるを得ない人が多かった。一方、長引く不況の中、借り主の高齢化とともに低所得化が進行。未返済者の中には、苦しい家計から月千円単位で返し続けている人もいるという。

 神戸新聞社は今月、返済金の回収を終えた姫路、三木市を除く県内11市に、法改正後の免除件数と総額、未償還(返済)額などの最新データを尋ねた。その結果、計1550件22億4800万円の返済が免除されていた。免除件数の累計は2019年3月までの8843件から大幅に増え、1万件を超える見通しになった。県や各市によると、その大半が法改正の対象になった低所得者や連帯保証人らだという。

 貸付額が最大の神戸市は、776件12億4600万円の返済を免除。西宮市は313件4億2400万円を免除し、担当者は「既に見込み額以上になっている」と話す。県の担当者は免除対象の拡大について、「少額返済を続けていた被災者や自治体の財政負担が軽減された」と評価する。

 一方で、未償還額は27億7900万円に上る。新型コロナウイルスの感染防止のため資金力調査の訪問を控えた自治体があるほか、行方不明者らが免除対象になっておらず、回収業務などへの課題が震災26年となる今なお残っている。

【災害援護資金】災害弔慰金法に基づき、全壊と半壊世帯などに最大350万円を貸す制度。国が3分の2、都道府県または政令市が残りを負担し、市町村が貸し付け事務と回収を担う。2019年の法改正では、連帯保証人や、住民税などを除く年間所得が150万円未満、預貯金20万円以下などの要件を満たす借り主も返済免除の対象になった。返済期限は10年だが、国は昨年、5度目となる償還期限の延長を決めた。

【特集ページ】阪神・淡路大震災

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