阪神・淡路大震災からの再生を願い、兵庫県宝塚市の武庫川中州に石を積んで「生」の文字をかたどったオブジェが16日夕、ライトアップされ、集まった市民らが静かに祈りをささげた。
2005年に現代美術家の大野良平さん(61)が初めて制作。川の増水で崩れるたびに市民らとともに積み直しており、今作の制作には昨年12月の2日間で延べ約180人が参加した。
16日は午後5時をすぎると、懐中電灯で縦20メートル、横10メートルの石積みを照らし、地震の発生時刻に合わせて同46分に人々が手を合わせた。大野さんは「コロナ禍の中、それぞれが命の大切さを考える場になってほしい」と話した。
また、宝塚大橋付近にある金属製の「生」モニュメント前でも式典があり、宝塚市内の震災死者と同数のろうそく119本をともして悼んだ。(風斗雅博)
