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ひょうご聴覚障害者福祉事業協会理事長・大矢暹さん
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ひょうご聴覚障害者福祉事業協会理事長・大矢暹さん

■ひょうご聴覚障害者福祉事業協会理事長 大矢暹(すすむ)さん

 爆弾が飛び交うだけが戦争ではない。「『障害イコール戦力たり得ない』との烙印(らくいん)を押されたろう者は、どれほど惨めだったか」。自らも同じハンディがある者として、聴覚障害者の戦争体験の掘り起こしに使命感を燃やす。

 小学生のとき、聴力が低下した。聴覚障害者の福祉事業の仕事に就き、生活相談で出会ったお年寄りが、銃を斜め上に構える動作の手話を頻繁に使うのを見た。「尼崎」を意味すると、尼崎市の軍需工場「尼崎精工」の元工員らに教わった。

 兵隊として前線に立てない障害者が「ごくつぶし」とさげすまれる中、健常者をしのぐ働きを見せたが、「製造した爆弾が人を殺した」と自責の念にかられている高齢者もいた。

 「ろうあ者にとっての戦争」の研究がライフワークになった。

 聴覚障害のある高齢者の生活に配慮した特別養護老人ホーム「淡路ふくろうの郷」を淡路島に設立すると、入居者の体験を掲載した冊子シリーズ「ふくろうまなびあい文庫」を創設。空襲警報が聞こえないまま焼夷(しょうい)弾爆撃にさらされたり、戦後真っ先に解雇されたりと、数々の苦難を伝えている。

 各地で戦争を語る会も企画。「ろうあ者の言葉には『いまだ終戦していない』との強い意思がこもる。平和の実現には拳を上げて叫ぶだけでなく、障害者の生きざまへの共感が必要だ」

 ひょうご聴覚障害者福祉事業協会理事長。兵庫県洲本市内で聴覚障害者の妻と暮らす。京都府出身。73歳。(佐藤健介)

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