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「国葬」の一場面((C)ATOMS&VOID)
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「国葬」の一場面((C)ATOMS&VOID)
「粛正裁判」の一場面((C)ATOMS&VOID)
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「粛正裁判」の一場面((C)ATOMS&VOID)

 国際的評価の高いウクライナ出身のセルゲイ・ロズニツァ監督によるドキュメンタリー映画3本が30日から、神戸市中央区元町通4、元町映画館で公開される。

 「国葬」(2019年)は、旧ソ連の独裁者スターリンの国葬を記録した貴重なアーカイブ映像を基に製作。未公開映画「偉大なる別れ」(1953年)のために全土で200人弱のカメラマンが撮影した長時間の映像素材で、リトアニアで発見されたものを再編集した。

 モスクワなど各地で弔問の長い列ができ、「偉大な指導者」の死に涙する群衆の姿が映し出される。

 中国の周恩来ら各国共産党幹部、東側指導者が次々モスクワに。追悼集会の司会はフルシチョフ。後継者となるが後に失脚するマレンコフや、銃殺されるベリヤが弔辞を述べている。

 「粛正裁判」(2018年)がとらえるのは1930年、8人の知識人や技師が西側と通じて破壊工作をしたと認定した産業党事件の法廷。当時のプロパガンダ映画「13日」の素材を使って再編集した。でっちあげ事件なのに被告らが罪を認め、改心を誓うという不条理が展開される。

 現代に目を向けたのが「アウステルリッツ」(2016年)。ホロコーストの現場となった独・ザクセンハウゼン強制収容所跡を訪れた人々にカメラを向ける。ピースサインで記念写真に収まる観光客。収容者が飢餓状態だったという説明を聞きながら、食べ物をほおばる男性がいる。

 「バラ色のイデオロギー」に酔う群衆も、イデオロギーなきポピュリズムがまん延する時代の群衆も、危ういことでは同じだということが、3作品を見通すとよく分かる。

 2月12日まで。元町映画館TEL078・366・2636

(片岡達美)

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