夕日が重なり、だいだい色に染まったガラス窓に、歴史絵巻のように描かれた案内図が浮かび上がる。JR土山駅(兵庫県播磨町)構内で見られる“冬季限定”の光景だ。
案内図は兵庫県が2012年、同駅から大中遺跡公園や県立考古博物館へと続く道を「歴史とのであいミュージアムロード」として再整備した際に設置。古代への時間旅行をテーマにした約1キロの道のりを描いている。11月から1月ごろにかけ、夕日がちょうどガラス窓に収まる構図になるという。
電車がホームに入る。改札を抜け、家路を急ぐ人たちの影が、歴史の旅人のように絵図に溶け込んだ。(吉田敦史)
