被災者の生活再建支え２６年　「阪神・淡路大震災復興基金」５月に解散

　被災者の生活再建や産業再生を支援してきた公益財団法人「阪神・淡路大震災復興基金」は、２０２１年５月末に解散する。生活支援金の支給や高齢者の見守りなど１１６事業に約３６５０億円が活用された。長期化する課題に対応するため事業を延長してきたが、震災から２６年が経過し、その役割を終える。 関連ニュース 父救おうとする息子と、羽交い絞めで止めた男性　慰霊祭で２５年ぶりに再会 「放っといてよ」が最後の会話　伝えられなかった母への感謝、１・１７に毎年ＦＢ更新 「なぜ、あのとき抱いてやらなかったのか」今も悔い　消えかける長男の文字、消えない人の絆

　復興基金は１９９５年４月、兵庫県と神戸市が２００億円を拠出し設立。地方債で調達した貸付金８８００億円を加えた９千億円の運用益で事業を展開してきた。
　被災者に最大１２０万円の生活資金を支給する「被災者自立支援金」は約１４万７千世帯に適用。持ち家の建て替えや補修の支援、中小企業の借入金の利子補給なども行った。
　震災から１０年後の２００４年度末で事業を終える予定だったが、残余金を活用して継続。２０年度はＪＲ新長田駅南側の再開発エリアに入居した事業者への家賃補助などを行った。（紺野大樹）