「体罰教員」教委が告発へ 宝塚市教委が指針策定

2021/02/04 18:40

体罰を刑事告発する指針について話し合った宝塚市教育委員会会議=4日午後、宝塚市役所

 兵庫県の宝塚市立中学校の柔道部で昨年9月、当時顧問だった元教諭の男(50)=傷害罪で公判中、懲戒免職=が生徒2人に柔道技で重軽傷を負わせた事件を受け、同市教育委員会は4日、犯罪行為に当たると判断した体罰は、市教委が刑事告発するとの指針を策定し、同日から運用を始めた。公務員の犯罪は、刑事訴訟法で告発義務が定められているが、教委が教員の体罰を告発するケースはほとんどない。指針として明文化するのは全国でも異例。 関連ニュース 「何で僕にサイン出すんですか」“超天然”糸井との出会いきっかけに脱暴力 「今からあかんこと起きるから、顔伏せろ」複数生徒に体罰の中学校教諭 父「学校を辞めさせていれば」 市尼崎高校水泳部でいじめ、女子生徒が不登校に

 同中学校の体罰を巡っては、同市教委は把握後も刑事告発せず、被害者側が県警宝塚署に被害届を出したことで元教諭の男が逮捕、起訴された。1月21日の初公判で検察側は懲役2年を求刑し、2月15日に判決が言い渡される見通し。
 策定された指針では、体罰事案が起きた際は校長が事実関係を確認し、市教委に速やかに報告。市教委は、体罰が「傷害や暴行などの犯罪行為に該当する」と考えられる場合は、顧問弁護士や捜査機関と連携して刑事告発するとした。当事者の児童生徒や保護者には事前に告発の趣旨などを説明する。
 4日の市教委の会議では、市教育委員から「明文化しなければいけないことが情けない」「(体罰発覚後の)初期の調査は難しさがある。ノウハウを教員が学ぶ研修を」などの意見が出た。森恵実子教育長は「(指針は)教員への抑止力につながる。実効性のあるものにする」とした。(大盛周平)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ