スマスイありがとう 現施設で最後のイルカライブ
2021/02/28 18:31
全館営業最終日のショーで会場を沸かせたイルカたち=28日午後、神戸市須磨区若宮町1、須磨海浜水族園(撮影・秋山亮太)
神戸市立須磨海浜水族園(同市須磨区)は、西日本最大級の水族館を目指して全面建て替え工事の準備に入るため、28日で本館以外の営業を終えた。人気のイルカライブも見納めとなり、多くの家族連れやカップルらが思い出に浸りながら、ダイナミックな演技を堪能した。
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1957年に須磨水族館としてオープンした同園は、須磨海浜公園一帯での再整備事業の一環で建て替えられる。2021年4月からイルカライブ館や遊園地など、本館を除く全施設の解体工事がスタート。24年3月末に民設民営施設にリニューアルされる。
本館の大水槽前のメッセージボードには「小さな息子と通った日々は宝物」「震災後も笑顔を取り戻すきっかけになった」などと感謝の言葉がつづられた。
今の施設でラスト公演を迎えたイルカライブは立ち見が出るほどの盛況ぶり。終演後に整列して深々と礼をするトレーナーや飼育員らを大きな拍手が包み、32年の歴史に幕を閉じた。
「スマスイありがとう」と書かれた紙を掲げた主婦(36)=同区=は、阪神・淡路大震災で自宅が全壊したといい、「懸命なイルカの姿やトレーナーの愛情に癒やされ、励まされた」と感慨深げに話した。(佐藤健介)