「あきらめたらあかん」 安藤さんが仕事の心構え語る

2021/03/09 19:35

若者らに語りかける安藤忠雄さん=兵庫県立美術館

 世界的建築家の安藤忠雄さんが9日、神戸市中央区の兵庫県立美術館で大学生ら約120人を前に講演した。「夢かけて走れ」と題し、仕事に取り組む心構えを伝授。自分らしい働き方を選ぶ大切さを語った。 関連ニュース 建築に挑み半世紀 今も青春 安藤忠雄さん、大阪で特別展 模型やスケッチ230点 図書館船で子どもたちへ本の一期一会 建築家安藤忠雄さん「瀬戸内から大海へ」 安藤忠雄氏設計の名建築が…“猫の楽園”に!? 鉄道模型の世界で遊ぶ猫たちで有名な「ジオラマ食堂」に新展開

 県が県内の大学と取り組む地域創生連携協定事業の一環。安藤さんは、淡路夢舞台(淡路市)や香川県の直島などで手がけた建築を紹介し、木を植えて豊かな緑を取り戻す設計について「命あるものとの対話が自分たちのエネルギーになる」と強調。アイデアを実現するための厳しい交渉経験に触れ、「何でもあきらめたらあかん」と呼びかけた。
 「自分の体を使ってものを見ていくうち、自分の考え方ができる」「長い時間、こつこつやらなあかん」「人生は一回きり。思い切り楽しんで生きて」とパワフルな言葉で若者たちを鼓舞した。
 神戸市中央区の東遊園地で建設中の図書館「こども本の森 神戸」については「心の中に風景としてしっかり残る建築をつくりたい」と語った。
 講演会の映像は16日午後5時~6時半に動画投稿サイト「ユーチューブ」で限定公開する。無料。視聴申し込みは12日午後6時までに、https://ez-entry.jp/runfordream/entry/から。講演会運営事務局TEL078・332・2505
(小林伸哉)

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