図工の授業、彫刻刀で10人相次ぎけが 神戸の小学校

2021/03/13 05:55

神戸市教育委員会=神戸市中央区東川崎町1

 神戸市立こうべ小学校(同市中央区)で2月中旬以降、彫刻刀や小刀を使う図工の授業で5年生10人が相次いで手などをけがしたことが分かった。うち1人は右手親指のけんを縫合する手術を受け、重大事故として市教育委員会に報告した。 関連ニュース 親の同意得ず小学校で児童30人の歯抜く 小学校の歯科検診 真冬に扇風機、生徒4人に風当て続ける 特別支援学校の教諭処分 窓掃除中に校舎4階から転落、男性中学教諭死亡

 市教委などによると、ろうの立体を削る課題で2月15日に4人、同16日に2人、3月8日に4人がけがをした。手術を受けた児童は今後リハビリを始める予定といい、ほかにも1人が手を数針縫った。
 同小は、彫刻刀などを使う授業では安全のため図工の教員だけでなく、担任も補助で入ることにしていたが、手術を受けた児童がけがをしたときは不在だったという。保護者の一人は「学校として安全意識が足りないのでは」と憤った。
 市教委によると、過去に図工の授業中、彫刻刀などでけがをした児童数の集計データはないという。ただ、負傷件数が多いとして、原因究明と再発防止を徹底するよう同小に指導した。中田宗義校長は「けがをした児童の一日も早い回復を祈っている。指導方法を一から見直し、反省しなければならない」と話した。(長谷部崇、上杉順子)

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