市職員41人、市議からの要望受け不適切な対応 姫路市アンケートで明らかに

2021/03/17 21:50

姫路市役所=姫路市安田4

 市議による市職員への不当要求行為問題を受け、兵庫県姫路市が一般職の職員を対象に行ったアンケートで、13人が「(市議からの要望に)威圧を感じ、不適切と思う対応をした」と答えたことが17日、市会総務委員会で明らかになった。「業務や事業を進めるため」と答えた人も合わせると、不適切な対応をした経験があるのは延べ41人に上った。 関連ニュース コンテスト、やらせで市職員減給「盛り上げたくて」 市議の不当要求問題 百条委で音声公開 威圧に加え机たたく音も 姫路 長すぎるお昼休み 職員7人を懲戒処分

 アンケートは昨年12月~今年1月、再任用などを除く職員らに実施し、2466人が回答した。
 市議から要望を受けた経験がある職員は671人(27%)で、うち約9割が「対応できる部分は応じ、できない部分は断った」と回答。延べ41人が何らかの不適切な対応をしたと答えた。
 議会対応に「精神的負担を感じている」とした職員が「強く」「相当」「少し」を合わせて約6割(1441人)。一方で約7割(1714人)が「市議との関係を損ねたくない」と答えた。ともに課長級以上の管理職では8割を超えた。
 同市では、松岡広幸市議(54)が地元事業への要望を市職員に伝える際、机をたたいて威圧的な態度を示したなどとして、市が不当要求行為と認定。市会は調査特別委(百条委)を設け、2021年3月に松岡市議への辞職勧告決議案を可決したが、勧告に法的拘束力はなく、松岡市議は辞職を否定した。(田中宏樹)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ