ヤマトヤシキ旧姫路店 解体に1年3カ月、跡地利用は未定
2021/03/19 06:00
4月に解体が始まるヤマトヤシキ旧姫路店。播磨のシンボルとしても親しまれた=18日午後、姫路市二階町
2018年に閉店した百貨店「ヤマトヤシキ姫路店」(兵庫県姫路市)の旧店舗について、経営再建に当たる免税店大手ラオックス(東京)は18日、4月から来年6月末まで約1年3カ月をかけて建物を取り壊す計画を明らかにした。同日、立地する地元商店街の関係者に説明した。
関連ニュース
ヤマトヤシキの旧姫路店、4月にも取り壊し 閉店から3年
外壁落下に飛び降り自殺 放置状態の100m大観音像、解体撤去決まる
神戸三宮の高層ツインタワー 屋上庭園に「世界一美しい図書館」
旧店舗は地上8階(一部12階)、地下3階建て。姫路駅と姫路城を結ぶ大手前通りに面し、元となる建物は名建築家として知られた村野藤吾が設計し、1957年に完成した。
同社によると、説明会では、アスベスト(石綿)の飛散防止に関する要望のほか、工期が長いため、通行人の安全確保の徹底を求める意見があった。解体後の跡地利用についても質問が出たが、具体的な計画は決まっていないという。同社は既に旧店舗に残る物品の搬出を始め、着工前に地元住民向けにも説明会を開く。
旧姫路店は播磨初の百貨店として長く親しまれたが、競争激化で業績が悪化。17年にはラオックスが新株予約権を計7億円で取得したが、老朽化などを理由に閉店が決まり、18年2月、前身を含め111年の歴史に幕を下ろした。(井上 駿、森下陽介)