「演劇も観光も学問として学べる」 今春開学の県立大、初の入学式 豊岡
2021/04/05 20:55
入学生を代表して宣誓する北原真悠さん=5日午後、豊岡市山王町
今春に兵庫県豊岡市で開学した同県立の「芸術文化観光専門職大学」で5日、初めての入学式が行われた。志願倍率約7・8倍の入試をくぐり抜け、全国から集まった学生84人は、真新しいキャンパスで式典に臨んだ。
関連ニュース
「お絵描き続けていてほしい」…タイムカプセルから出てきたボロボロの手紙 高校卒業時の自分から届いた優しくて温かい気持ち
宝塚音楽学校、112期生が入学式 グレーの制服の40人、タカラジェンヌ目指し 憧れの世界へ一歩
「仲良くしてね」新1年生、期待胸に第一歩 東播2市2町の小学校で入学式
同大は芸術文化・観光学部を置く4年制。全国の国公立大学で初めて、演劇やダンスの実技を本格的に学ぶ。県内の高校出身者は15人という。
地元在住の劇作家で学長に就いた平田オリザさんは「学問とは、科学的に考え、理性によって行動する態度を身に付けること」と強調。「心がくじけそうなとき、大学で培った知性が皆さんを救ってくれる」と呼び掛けた。井戸敏三県知事は「但馬の人たちの期待や思いを大事に、しっかり交流して」と激励した。
新入生代表の北原真悠さん(18)は、東京出身で演劇が大好きといい、「演劇も観光も学問として学べる。4年間を有意義に過ごしたい」。観光に関心があるという沖縄出身の男性(18)は、火災で正殿などが焼失した首里城で中学時代からガイドをした。「首里城が復興したとき、大人の立場で何ができるかを学びたい」と力を込めた。(阿部江利)
平田オリザ学長の式辞全文はこちら