自宅で療養するコロナ患者と待機患者への食料品配布始まる 兵庫県

2021/04/13 21:03

酸素濃度を測定できるパルスオキシメーター(手前)の貸与品や食料品など自宅療養者向けに配送される支援物資=13日午後、神戸市兵庫区中之島2、イオンモール神戸南(撮影・小林良多)

 兵庫県は13日、新型コロナウイルスに感染して自宅療養となった人と、入院や宿泊療養施設への入所を自宅で待つ患者に対して12日から、食料5日分やマスクなどを詰めたセットの無料宅配を始めたと発表した。医療の逼迫を受け、「自宅療養ゼロ」の方針を10日から取り下げたのに伴う措置。 関連ニュース 過去最多、兵庫県内で新たに391人が感染 新型コロナ 13日 「いちいち着脱、現実的ではない」 兵庫県知事と神戸市長「マスク会食」に懐疑的 神戸で第4波が猛威「第3波より増え方が急激」 目立つ家庭内感染

 イオンリテール(本社・千葉市)に委託し、レトルトカレーやカップ麺、缶詰などの食料と、消毒液やマスク、トイレットペーパーといった衛生用品を調達。血中酸素濃度を測定するパルスオキシメーターも貸し出し、セットに入れる。宅配時は対面を避け、自宅前に置く「置き配」をする。
 対象は政令市の神戸市と、中核市4市を除く地域の、配送を希望する自宅療養者・待機者。同様の取り組みは県内で神戸市が2月から実施し、西宮市も今月中旬から始める。県は残りの中核市とも連携し、県全域に広げる検討をしている。
 県は10日から、65歳未満で無症状や軽症の患者に自宅療養を認める方針に転換。13日午前0時現在で自宅療養者は532人、入院・療養の待機者は876人に上る。県の担当者は「患者は買い物などの外出をせず、自宅療養に専念してもらえれば」としている。(井川朋宏)

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