「うちわ会食」早くも断念、提唱からわずか5日で 井戸知事の一問一答

2021/04/14 20:15

兵庫県が新型コロナウイルス感染対策として配る予定だったうちわの見本=兵庫県庁

 兵庫県の井戸敏三知事が14日、新型コロナウイルスの感染対策として、15日から県内4市の飲食店にうちわを配り、口元をふさぎながら会食してもらう「うちわ会食」を提唱していたが、わずか5日間でこの方針を撤回することを明らかにした。報道陣との主なやりとりは次の通り。(まとめ・谷川直生) 関連ニュース 「うちわ会食」のうちわ配布を見合わせ 兵庫県、効果疑問視や批判相次ぐ 「うちわ会食」やめて 配布やめるよう神戸市が県に申し入れ 県が「うちわ会食」呼び掛け まん延防止対象区域の飲食店に32万本配布へ

 -うちわ会食について、神戸市からの申し入れがあったが、対応として検討していることは。
 「誤解されているんじゃないか。(大阪府が求める)マスク会食などは実際は行われていないのが実情。うちわや扇子で飛沫感染を防ぐ対応があってもおかしくないのではと提案しているだけで、感染が防げるという効果を狙って言ったわけではない。ただ、使い回しがあるかもしれないという指摘はもっともなので、取りあえず配るのは中止する。これから暑くなるので、若者などへの啓発資材として活用していこうと思っている」
 -配布予定だった32万本のうちわは現段階ではまだ作製していない。作製して若者に配るのか。
 「それも含めて検討する。店に配るのは行きすぎだった。私は最初に会食の際に扇子を使うことを提案した。それと同じ効果がうちわなら期待できると言っているだけで、会食することを勧めているわけではない。店に配ることで誤解が生じたとすると、配るのはやめようと判断した。これから夏に向けて暑くなる。啓発としては有効な手段なので、啓発グッズとしての使い方を検討したい」
 -扇子は知事からの提案だったが、うちわの作製自体も知事からの発案で事務方に依頼したのか。
 「それは内部の話。本質的な議論じゃないので答えを差し控える」

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