「ヤングケアラーを支援して」芦屋市役所に100万円 名前告げず立ち去る

2021/04/14 20:59

ヤングケアラーの支援に役立ててほしいと、男性から寄付された100万円と手紙(芦屋市提供)

 兵庫県芦屋市役所の市長室窓口に14日午前10時すぎ、男性が訪れ、封筒と手紙をカウンターに置き、名前を告げずに立ち去った。職員が確認すると、封筒の中に「支援金」と書いた別の封筒があり、現金100万円が入っていた。 関連ニュース 【図解】ヤングケアラーの実態 【グラフ】実態調査の結果は? 18歳未満で家族の介護や世話担う子どもたち ヤングケアラーの実態とは?

 市によると、手紙は市長宛てで「ヤングケアラー」の支援に役立ててほしいという趣旨を筆で記していた。男性は70代くらい。ライトグレーのジャケットに帽子をかぶっていたという。
 ヤングケアラーは家族の介護や大人が担うべき家事を日常的にしている子どもを指し、学業や進路に影響したり、同世代で孤立したりする問題が指摘されている。
 市は「介護を巡る課題の重みを改めて認識した」と説明。寄付金として積み立て「男性の意向に沿った支援に使いたい」としている。(大田将之)

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