コロナで収入減った人らに県営住宅3千戸確保 兵庫県、初期費用も無料に

2021/04/16 22:00

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、兵庫県は、収入減で住まいの確保に支障が出た人たちを支援する従来制度を拡充する。入居先として提供する県営住宅の戸数をこれまでの10倍となる3千戸に増やすほか、初期費用を無料にするなどの対策を講じ、住宅困窮者を幅広くサポートする。 関連ニュース 新型コロナで県住を優先提供 県が入居要件を緩和 住民税減額や猶予 コロナ減収の加古川市民が対象 新型コロナ対策の緊急措置 市営住宅5戸を提供 三田市

 県は昨年4月から失職者らに県営住宅を貸し出す事業を開始し、300戸を準備。県民以外や単身者も対象に含め、敷金を不要とし、入居3カ月後から家賃の減免を可能とした。
 コロナの陽性者数が過去最多を更新するなど危機的状況が続いていることを受け、県は県住の入居支援策を強化。神戸・阪神間や東・中播磨地域の12市88団地に計3千戸を確保した。
 敷金は従来通り不要で、新たに家賃徴収を3カ月間猶予可能とするなど、初期費用を無料化。家賃の減免申請も入居時からできるようになった。対象も、感染拡大で就職ができない人や、民間賃貸住宅の家賃が払えない人ら低所得者も追加、拡充した。
 また、申請書類も簡素化。離職証明書や住民票の提出は求められず、コロナ禍でホームレスになった人も受け入れる。必要に応じて生活保護にもつなげる。
 入居申し込みは先着順。県住宅管理課TEL078・230・8470(平日の午前9時~午後5時半)
(佐藤健介)

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