脳性まひの女性、夢のウエディングドレス 障害のある人や性的少数者向け撮影サービス

2021/04/17 05:30

家族らに支えられて、ウエディングドレス姿で立ち上がる増金望美さん=三田市福島(撮影・斎藤雅志)

 脳性まひと知的障害がある増金(ますかね)望美さん(34)=兵庫県三田市=がこのほど、ウエディングドレス姿を撮影する「ソロフォトウエディング」に臨んだ。長年の夢だったといい、「障害がある人でも挑戦できるということを、私から発信していきたい」と笑顔で話した。 関連ニュース 【写真】普段は控えている口紅を塗って笑顔 【写真】ウエディングドレス姿で車いすから立ち上がる増金望美さん 【写真】家族らが見守る中、カメラに笑顔を向ける

 増金さんは手脚が自由に動かず、普段は自力で歩くことも難しい。30歳を迎えた頃から少しずつ体の衰えを感じ、今の自分を一番きれいな姿で残し、両親にも見てもらいたいと思うようになった。
 ソロフォトウエディングは既婚、未婚にかかわらずドレスを着て撮影してもらえるサービスで、「SNS映えする」などの理由で人気が広がっている。障害のある人を対象にした撮影サービスを探していた増金さんは、障害のある人や性的少数者を専門にした「つなぐWedding」が開業したことを聞き、すぐに申し込んだ。
 撮影は14日、三田市福島の兵庫県立有馬富士公園であった。ヘアメークを終え、小さな花を胸元や腰にちりばめたドレスに着替えた増金さん。家族らに支えられて立ち上がり、芝生の上や階段で撮影を楽しんだ。増金さんは「みんなも喜んでくれて、夢のような時間だった」と周囲への感謝を語った。(喜田美咲)

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