医療従事者向けワクチンが不足、高齢者分を転用へ 西脇市で207人分不足

2021/04/17 13:28

西脇市役所=西脇市郷瀬町

 兵庫県西脇市は、同市内や同市周辺の医療従事者向けの新型コロナウイルスワクチンが不足する見込みのため、高齢者向けに確保するワクチンを一時的に転用する方針を決めた。ワクチン未接種の医師や看護師が高齢者の集団接種を担当しないよう、医療従事者の接種を先行させる。 関連ニュース ワクチン接種、推計を3万人上回る 会場不足、全体工程に影響も 兵庫県 高齢者への新型コロナワクチン 神戸市、個別接種734カ所に 兵庫の開業医、半数以上がワクチンを疑問視 新型コロナ

 同市では、「基幹型接種施設」に位置付けられる同市立西脇病院(同市下戸田)が兵庫県から届くワクチンを大山記念病院(同市)や加東市民病院(同県加東市)など6施設に配分する役割を担う。6施設などから接種が必要な職員数を聴き取り、4月中に県から届く量と照合した結果、207人分の不足が判明したという。
 西脇市では5月中旬以降に高齢者のワクチン接種を予定している。それまでに医療従事者の接種を完了させる計画で、県も一時的な転用を認めた。転用される高齢者向けワクチンは追加配分によって補充される予定で、市民の接種に遅れは生じないという。
 ワクチンの転用は、県内の他の自治体では例がないとみられ、同市は「市民に安心して接種を進めてもらうための措置」としている。(伊田雄馬)
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