コロナ禍での労働問題解消を 「メーデー」25日から県内各地で

2021/04/22 21:41

神戸新聞NEXT

 労働者の祭典「メーデー」の集会が25日から、兵庫県内各地やオンラインで開かれる。新型コロナウイルス感染症拡大の状況下では、2度目の開催となる。大勢は集まれないが、コロナ禍での解雇や不当な扱い、医療従事者の過重労働など「労働問題が山積み」とし、新しい手法を模索しながら訴え続ける。 関連ニュース JR西、明石の新幹線車両基地の整備を断念「コロナ禍前の利用水準に戻らず」 市に伝達 コロナ禍に子猫をお迎え 警戒心が強く抱っこが苦手→ゴロゴロとリラックスする姿に家族みんなが癒される お食事処、福助グループの本店復活 コロナ禍閉店から4年ぶり 十割そばを軸にランチに力点

 厚生労働省によると、コロナ禍の影響で解雇・雇い止めになった人は、見込みを含め10万人を超える。多くは製造業や小売業、飲食業、宿泊業で、消費者の外出控えによって業績が悪化している。労働者に休業手当が払われなかったり、給料やボーナスが不当に下げられたりといった問題も。また、コロナ治療にあたる病院や、感染対策が難しい福祉施設で働く労働者の負担も大きくなっている。
 4月から、70歳まで働くことのできる環境整備が企業の努力義務に。正規・非正規労働者間の不合理な待遇格差を禁じる「同一労働同一賃金」は、中小企業にも適用された。
 連合兵庫などは「県メーデー」を25~29日、豊岡市など県内3カ所で開く。例年、神戸市中央区の大倉山公園で催していた最大規模の神戸中央大会は、事前収録で5月2日午前10時から動画投稿サイト「ユーチューブ」にて一般公開する。
 兵庫労連などによる「県中央メーデー」は5月1日午前10時からユーチューブで配信する。市民に寄り添った感染対策の必要性や、解雇や雇い止めを許さないとの強い思いを共有。医療従事者が置かれた状況についても紹介する。
 神戸地区労は集会を中止し、三宮で街頭宣伝をする。コロナ禍での解雇や不利益変更といった問題の解決、「同一労働同一賃金」の適正化に向けた決意を述べる。(小谷千穂)

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