豊岡演劇祭、市の負担減へ 豊岡市長選当選の関貫氏

2021/04/27 05:30

取材に応じる関貫久仁郎氏=豊岡市千代田町

 25日に投開票された兵庫県豊岡市長選挙で当選した無所属新人で元市議会議長、関貫久仁郎(かんぬきくにお)氏(64)が26日、豊岡市内で報道陣の取材に応じた。選挙期間中に「いらない」と否定していた現職中貝宗治氏(66)の主要施策「演劇のまち」づくりについては、市の関与の度合いを減らす、との考えを示した。 関連ニュース 豊岡市長選 現職中貝氏が苦杯 コウノトリ野生復帰などに奔走、市民には届かず 朝来市長選 元副市長の藤岡氏が初当選 豊岡市長選 新人関貫氏が当選

 関貫氏は、立候補表明から、現市政の運営に異議を唱え続けていた。当選から一夜明け、演劇のまちづくりについて「善しあしではなく市の関わり方を検討する」と述べた。
 具体的には、秋に開く豊岡演劇祭を「市の負担を減らせる形を見いだしていきたい」と説明。また、市内の小中学校、高校で行われている演劇的手法を用いた授業を減らし、教員には「人間力を高める指導をしてもらう」と話した。
 新型コロナウイルス感染対策の一環として、休校などで外出自粛を余儀なくされた子ども向けに市が実施した観劇のアート体験事業も「ニーズがあるのか精査する」とした。
 中貝氏がもう一つの主要施策として掲げ、今春に対策室を設置したジェンダーギャップ(男女の格差)解消の取り組みについても見直しの可能性をにじませた。(石川 翠)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ