兵庫県は3日、月曜日では過去最多の344人が、新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。直近1週間(4月27日~5月3日)の新規感染者の1日平均は2日連続で増え、484・1人。また神戸市は同日、入院調整中だった80歳以上の男性1人が自宅で死亡したと明らかにした。
神戸市によると、死亡した男性は基礎疾患があり、4月27日に発熱し、30日に陽性が判明。5月2日、血中酸素濃度が86%に下がり、市保健所が電話で重症相当と確認した。だが入院先が見つからず、自宅で待機。3日朝、別居する家族が訪れて119番したが、本人の死亡が確認された。
自宅待機中の死亡例は4月以降、同市内で4人目。重症病床は実質満床だといい、同市の花田裕之健康局長は「感染者数を減らさないと、根本的に改善できない」と危機感を示した。
県内では、3日午前0時時点の入院患者は過去最多の749人で、病床使用率は80・1%。重症者は前日より7人減の88人で、重症用の使用率は74・5%だった。入院・宿泊療養調整中の待機者は1991人(うち入院調整1745人)、自宅療養者は1551人。
佐用共立病院の関連施設「きねん介護医療院」(佐用町)では、3日までに計16人の感染が判明し、県が新たなクラスター(感染者集団)と認定。神戸市でも2日までに市立小学校で計7人の感染が判明し、新たなクラスターとなった。
県は2日に発表した患者2人が、県外の公表分と重複したため取り下げ、累計患者は3万2923人。死者は県所管の60代男性1人を含め、累計704人となった。(井川朋宏)
【図表】目で見る兵庫県内の感染状況
