「去年よりも救いがない」姫路・的形海岸の潮干狩り、やむなく休業

2021/05/03 18:50

波の音だけが響く砂浜で黙々と漂着物を集める組合スタッフ=3日午前、姫路市的形

 大型連休まっただ中。例年は潮干狩り客でにぎわう姫路市的形町の的形海岸が、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下で営業を休止している。朝、人けのない海岸線に出ると、いつものように清掃作業に汗を流す人の姿だけがあった。 関連ニュース 30年前のドライブデート聖地 「ウェザーリポート」の面影を訪ねてみた 公務員よ、副業せよ 須磨ビーチで輝く神戸市特命課長 コンセプトは「何もしない旅」 淡路島の西海岸に大自然満喫のホテル開業

 多い時には京阪神などから1日1万人が訪れるという全長約550メートルの遠浅の浜。「的形海水浴潮干狩観光協業組合」はこの時期のために一年を通してほぼ毎朝、浜辺でごみなどの漂着物を取り除いている。
 昨年に続いて今年も書き入れ時を直撃された同組合の中谷幸一理事(70)は「命は守らなあかん。そやけど生活も守らなあかん。考えることが複雑でどうすればいいのか、夜も寝られへん。去年よりもはるかに救いがないんや」と打ち明けた。営業休止は11日までの予定。(大山伸一郎)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ