「ヤングケアラー」対象の相談窓口設置へ 全国初、若者の介護負担をサポート 神戸市、6月1日から
2021/05/17 19:14
神戸市役所=神戸市中央区
障害や病気のある家族の介護、世話を担っている18歳未満の子ども「ヤングケアラー」への支援が問題となる中、神戸市は、20代も含めた「こども・若者ケアラー」を対象とした相談窓口を6月1日に開設する。市によると、全国初の取り組み。これまで専用の相談先はなく、適切な手助けが受けられなかったり、相談自体を控えていたりしたケースがあるとみられ、新設の窓口を通じて必要なサポートにつなげていく。(初鹿野俊)
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ヤングケアラーは学業や仕事への影響だけでなく、同世代からの孤立を招くと指摘されている。また、神戸市内では2019年、幼稚園教諭だった20代の女性が1人で介護していた認知症の祖母=当時(90)=を殺害する事件が起きた。
こうした問題を受け、市は昨年11月からプロジェクトチームを設け、支援体制を検討。本年度、福祉局政策課に「こども・若者ケアラー支援担当」を設置し、相談窓口を市立総合福祉センター(同市中央区橘通3)に設けることにした。
相談員として社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師の資格を持つ職員計3人を配置。ケアラーからの相談に乗った上で、必要に応じて、学校や勤め先などへの協力依頼▽家族へのアプローチ▽当事者同士の交流、情報交換▽公的サービスの紹介-を行う。問題に気付いた周りの関係者からの相談も受け付ける。
対応は6月1日以降の平日午前9時~午後5時。電話(TEL078・361・7600)かメール(carer_shien@office.city.kobe.lg.jp)で。来所して相談もできる。