待機児童数が過去最少11人 神戸市 「入所できなかった子ども」は依然1027人

2021/05/25 08:27

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 神戸市は24日、認可保育所などに入れない待機児童数が、4月1日時点で過去最少の11人になったと発表した。前年同期(52人)から79%減。市有地を活用した施設整備などで保育定員を約900人拡大したことが奏功した、とする。市内の未就学児童数は減少しているが、働く女性の増加などで保育希望者数は初めて3万人を突破。需要の高まりに受け皿が追い付かず、待機児童ゼロは達成できなかった。 関連ニュース 保育園選びのポイントは 5つのチェックポイント メンタリストDaiGo「育て方で子の性格変わることない」 か細い「助けて」の声に反応 下校中の児童5人、倒れた女性を救助


 待機児童は区別で、東灘区=1人(20年=7人)▽灘区=1人(同3人)▽中央区=1人(同8人)▽兵庫区=1人(同5人)▽北区=2人(同6人)▽長田区=0人(同0人)▽須磨区=1人(同9人)▽垂水区=2人(同9人)▽西区=2人(同5人)。灘区の1人(3歳児)を除き、10人が1、2歳児だった。
 市は2020年度、市営住宅跡地などへの保育施設誘致や、鉄道駅近くの「保育送迎ステーション」で児童を預かって保育施設までバスで送る取り組みを初めて実施。結果、同年度内に898人の受け入れ枠を確保した。
 待機児童に認定されないケースを含め、希望したのに入所できなかった子どもは前年比136人減の1027人。入所できた子どもと合わせた保育利用の希望者は、同344人増の3万114人で過去最高となった。
 市は21年度も900人分の保育受け入れ枠を拡充し、待機児童解消を目指す。担当者は「コロナ禍で保育控えが起きるのか、経済的事情から子どもを預けて働く人が増えるのか、影響を注視したい」とする。(初鹿野俊)

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