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ハイビームの見え方(兵庫県警提供)
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ハイビームの見え方(兵庫県警提供)
ロービームの見え方(兵庫県警提供)
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ロービームの見え方(兵庫県警提供)
ハイビームの活用を呼び掛ける啓発の幕=神戸市中央区元町通
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ハイビームの活用を呼び掛ける啓発の幕=神戸市中央区元町通

 兵庫県警が、車の前照灯(ヘッドライト)を上向きにする「ハイビーム」の活用を推奨する路線を県内全域に設定した。薄暮から夜間にかけて起きた過去5年間の死亡事故135件を調査したところ、ハイビームであれば事故を回避できた可能性がある事故が約36%あったという。推奨路線は計70で300キロに及び、道路沿いに啓発の幕を取り付け、運転手にハイビームの利用を促している。(堀内達成)

 ハイビームは多くの車の場合、ハンドル右側の後ろにあるウインカーレバーを前方に押して使用でき、約100メートル先まで照らすことができる。

 ただし、外灯が多く、対向車とすれ違う機会が多い都市部では、ヘッドライトを下向きにする「ロービーム」を多用しているドライバーがほとんどだ。

 県警交通企画課は、県内の一般道で2016~20年、薄暮から夜間にかけて発生したバイクを含む車両と歩行者による死亡事故計135件を調査。その結果、48件の事故が街灯などがない道路で起き、車両のヘッドライトがロービームになっていたことが分かった。

 同課の担当者は「ロービームは約40メートル先まで照らせるが、約100メートル先までを照らすハイビームにしていれば、歩行者に早く気付くことができ、悲惨な事故を避けられたかもしれない」とする。また、ブレーキを踏むまでの反応が遅くなりがちな高齢ドライバーにとっても、ハイビームは効果的だという。

 ハイビームを推奨する路線は各警察署管内に1カ所以上を設定。照明が少ない国道や県道など70路線78区間を設けた。最長は有馬署管内の県道18・2キロで、最短は高砂署の市道0・2キロ。これまでに警察署や自治体が独自に指定していた路線も含めた。推奨路線は県警のホームページでも紹介している。

■法律ではハイビームが基本

 外灯が増え、都市部で車のヘッドライトはロービームを使う方が主流だが、実は法律ではハイビームが基本であると示している。

 道路運送車両法の保安基準では、ハイビームは「走行用前照灯」、ロービームは「すれ違い用前照灯」と記す。また道路交通法は、対向車とすれ違う時や他の車の直後を走る際は、ハイビームからロービームに切り替えなければならないなどと定め、違反には5万円以下の罰金を規定する。

 法律でハイビームが基本となっていても、結局はハイとローの切り替えが必須ということだ。

 ちなみに警察庁は2016年、自動車教習所で使われる「交通の方法に関する教則」で、市街地以外ではハイビームを積極活用する旨を明確にした。車両と横断中の歩行者が関係する夜間帯の死亡事故を分析したところ、ほとんどの車両がロービームだった結果を受けて改めた。

 ただハイビーム活用について、実践女子大人間社会学部の松浦常夫教授(交通心理学)は「歩行者の早期発見は重要だが、前方の視界が良くなることによるスピードの出し過ぎに注意が必要」と呼び掛けている。

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