不在者投票、名古屋市の区選管が送り忘れで「無効」に 尼崎市議選

2021/06/09 22:28

全候補者の残票を数え直す尼崎市職員ら=尼崎市西長洲町1

 6日投開票の兵庫県尼崎市議選(定数42)で、有権者から不在者投票を受けた名古屋市千種区選挙管理委員会が、尼崎市選管に1票を送り忘れていたことが9日、分かった。同市選管は、投票締め切り後に届いた票を「無効」と判断。投票の秘密を保障するため、開封もしないと決めた。同市議選の最終議席は1票差で当落が分かれていた。 関連ニュース 市長選「投票率100%」選管諦めた? 用紙の発注抑制、有権者数の7割に 票数が投票者数と合わず 35万票数え直しても…やっぱり33票多い 尼崎で謎のトラブル 泉・明石市長「要請を受けるつもりない」 兵庫県知事選巡り会見

 尼崎市選管によると、今回のケースは過去に例がなく、公職選挙法にも判断の規定がないという。投票用紙は4年間保管する。
 不在者投票は8日午前に尼崎市選管に届き、同日午後、区選管から謝罪の電話があった。名古屋市に滞在していた尼崎市の男性が4日に不在者投票したが、区選管の職員が郵送を失念していたという。
 区選管は男性への謝罪を申し出たが、男性は「時間ぎりぎりに投票したのは自分。謝罪の必要はない」と尼崎市選管を通じて回答した。
 一方、次点で落選した男性は「あってはならないこと。民主主義の根幹である選挙事務では細心の注意を払ってほしい」と話している。(竹本拓也)

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