いったん解凍したワクチン、誤って再冷凍した後に接種 神戸市
2021/06/16 20:45
神戸市役所=神戸市中央区
新型コロナウイルスのワクチン接種で、神戸市は16日、同市西区の特別養護老人ホームで、いったん解凍したファイザー社製ワクチン180回分を誤って再冷凍したと発表した。うち120回分を職員や入所者に接種したという。再冷凍したワクチンを打った120人は経過観察し、2回目の接種後に抗体検査を実施。必要に応じて再接種する。
関連ニュース
ワクチン2回接種後にコロナ感染 職場同じ女性2人
ワクチン個別接種、メリットは?注意点は? 市担当者に聞く
感染リスク高い自宅療養者の往診「使命感だけでは限界」 葛藤に苦しむ医師たち
接種を担当した医療機関が、施設に運んだワクチンを冷蔵状態で保管するよう施設側に指示し、施設職員が誤って冷凍庫に入れてしまったとみられる。市は「施設でワクチンを管理するのは難しく、望ましくない運用だった」としている。
再冷凍、再解凍したワクチンは5月25、26日と6月1、2日、入所者66人と職員54人に接種し、15日の接種前、医師がワクチンの凍結に気付いた。
同市では、超低温冷凍庫がある各区役所から医療機関や接種会場に配送する時点でワクチンを解凍。同社のワクチンは零下75度で6カ月、2~8度の冷蔵状態で30日の保管が可能だが、冷蔵状態からの再冷凍について、ファイザー社は「安全性や有効性が担保されない」と説明しているという。(長谷部崇)