姫路市議「本会議でつるし上げて、クチュクチュに言うてもたる」発言 市が不当要求に認定

2021/07/02 15:12

姫路市役所=姫路市安田4

 兵庫県姫路市・白浜地域の浜手緑地で2020年9月に供用が始まった複合遊具の契約額が当初計画から大幅に増えた問題を巡り、同市は2日、同地域が地盤の松岡広幸市議(54)が19年度に威圧的言動で市の公正な職務を妨げたとして、一連の発言を市職員倫理条例に基づき「不当要求行為」と認定したと明らかにした。 関連ニュース 「クチュクチュに言うてもたる」遊具契約額拡大、市議から「過度な要求」 市議の不当要求問題 百条委で音声公開 威圧に加え机たたく音も 姫路 嫌がらせで無言電話千回、上司を抑うつ状態に 55歳の神戸市職員逮捕

 同地域の公共事業を検証する市会特別委員会で、市建設局が説明した。
 市は同地域への市中央卸売市場の移転に伴い浜手緑地の公園を整備。19年7月に遊具の設置業者を上限3500万円の公募型プロポーザルで募り、同10月に業者を選んだ。その後遊具や安全柵などが追加され、最終的に契約額は約5500万円に膨らんだ。
 松岡市議は19年5月17日、市の担当課長らに、設置事業に応募した業者の提案書を閲覧させるよう要求。同11月18日には当時の黒川優副市長らに、遊具の仕様に要望を反映させるよう求め、「ちゃんとしてくれへんかったら、わし自信持って市場止めるで」「本会議でつるし上げて、クチュクチュに言うてもたる」などと発言した。
 市は一連の言動を1日に不当要求行為と認定。市建設局の佐々木康武局長は「暴言、脅迫めいた発言が多々あった」と述べた。
 この問題を巡っては、特別委が実態解明に向け、地方自治法に基づく調査権(百条調査権)を行使する方針。(田中宏樹)

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