兵庫も大雨、警戒続く 各地で土砂崩れ、鉄道運休、住民避難
2021/07/07 22:32
豪雨で排水溝からあふれた泥水が道路に流れ出た=7日午後、宍粟市山崎町高所(撮影・村上晃宏)
梅雨前線の影響で兵庫県内では7日、大雨が続き、神戸、姫路市などに土砂災害警戒情報が出た。土砂崩れもあり、各地で約170人が避難。神戸地方気象台は8日も24時間に150~200ミリの雨を予想。7月の神戸の降水量(平年値187・9ミリ)に匹敵し、警戒を呼び掛けている。
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播但連絡道路では土砂崩れが発生し、7日午後8時20分ごろから、神崎南-市川南ランプ間(約9・1キロ)が通行止めとなった。姫路市安富町の国道29号でも土砂崩れがあり、片側通行規制を実施。三木市では吉川町新田の県道で片側に土砂が流れ込んだ。
同気象台によると、宍粟市の一宮では、同日午後8時までの24時間降水量が181ミリを記録した。
鉄道にも影響。JR西日本は同日、姫新線姫路-播磨新宮間や、加古川線、播但線で一時運転を取りやめた。8日は、播但線全線と山陰線園部-東浜間、加古川線厄神-谷川間、大阪と山陰方面を結ぶ特急「はまかぜ」「こうのとり」の一部運休を予定する。
土砂災害警戒情報はほかに、宍粟市や市川、福崎、香美町に出された。神戸市は土砂災害警戒区域に住む約4万9千世帯に、避難に時間がかかる高齢者や支援者が対象の「高齢者等避難」を発令。丹波篠山、三木、養父市などで大雨警報(浸水害、土砂災害)や洪水警報も発令された。
各市町は避難所を設け、姫路市では5カ所に111人が避難した。宍粟市山崎町は5カ所に設けられ、午後8時までに11世帯19人が身を寄せた。4世帯10人が避難した河東小学校(同市山崎町神谷)では、新型コロナウイルス対策で検温や問診が実施され、簡易テントも設けられた。車いすを利用する女性(91)は息子の妻と共に避難。「自由に動けないので早めに避難した。豪雨で山が崩れないか心配だった。コロナ感染も心配だったので簡易テントがあるのはありがたい」と話した。(まとめ・小谷千穂)