王位戦第3局 藤井が逆転勝ちした第2局と同じ戦型に

2021/07/21 11:21

初手を指す藤井聡太王位(右)。左は豊島将之竜王=21日午前、神戸・有馬温泉、中の坊瑞苑(撮影・辰巳直之)

 静かな舞台で熱い戦いが始まった。「お~いお茶杯第62期王位戦」7番勝負第3局。有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」内に設けられた対局場へは豊島将之竜王(31)=叡王、兵庫県尼崎市=に続いて藤井聡太王位(19)=棋聖=が入室。作法通りに駒を並べた後、対局がスタートした。 関連ニュース 王位戦第3局 藤井の先手番で始まる 【写真】対局場に入る藤井聡太王位 【写真】対局場に入る豊島将之竜王

 互いの角を交換する「角換わり」は後手番だった藤井が逆転勝ちした第2局と同じ戦型だが、立会人の谷川浩司九段(59)は「先手としてさまざまな戦い方を試したい藤井王位の意欲の表れだろう」。副立会人の大石直嗣七段(31)は「両者とも得意な戦型。互いに蓄積した研究のぶつかり合いになるのではないか」と予想する。
 本局は今シリーズ初の温泉地対局でもある。藤井は「温泉に入るのも一つの楽しみにしてきました」、豊島も「かつて六甲山に登った後で入った思い出の温泉」と両者とも歓迎する。
 「ここから5番勝負という形」(藤井)「あらためて5番勝負で仕切り直し」(豊島)。20日午後、1人ずつ時間を空けて行われたインタビューでは、両対局者から異口同音に「5番勝負」という単語が出た。再スタートの火ぶたが切られた。
 対局は2日制で、持ち時間は各8時間。21日は午後6時で指し掛けて手番が封じる。2日目の22日は午前9時に再開し、同日夜までに決着する見込み。
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